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釜蛭釘(かまひるくぎ)をようやく打ちました

 茶室には、様々な釘があります。
花釘、花蛭釘、無双釘、柳釘、折釘、釜蛭釘・・・
この他にもあります。
茶の湯の稽古をしている方でも、詳細は分からないという方が多いかもしれません。
私も、自分が茶室をつくることになって初めて知ったことが沢山あります。

私の場合、正式な茶室の設計ではないため、とにかく自分で調べ、師匠からも助言をいただき
丁寧に一本ずつ打ってきました(実際に打ったのは大工さん)。
どこかの茶室をうつしているのであれば、そこを参考にすれば良いのでしょうが
全てオリジナルで、なおかつ、設計士さんも大工さんもお茶室をつくったことがない。
本当に難しかったです。

昨年は結局打つことができずに釣釜の季節が過ぎてしまった、釜蛭釘。
ようやく打つことができました!
(作業途中の写真です)

釜蛭釘は、ひらがなの「し」のような形をしており、
それを天井に打ちます。そこに鎖や自在を下げ釜を吊り下げて使用するのですが、
「し」の形をしていることから、炉の中心の真上に釘を打ってしまうと
実際に鎖が吊り下がる部分が中心からずれてしまうことから、
かなり慎重に場所を探らなくてはなりません。
そういった理由で、「落ち着いてからやろう」と延びに延びていたというわけです。

今年こそ釣釜のお点前がしたい!ということで、忙しい大工さんをなんとか捕まえて
釜蛭釘を打ってもらいました。

ようやく無事に釜蛭釘を打つことができ、
試しに釣釜を掛けてみましたが、ぴったりと中心に来るように釘が打てていました。
ホッとしました・・・。

本当は、柳釘も打とうと釘自体は用意していたのですが、ちょっと変わったお茶室。
どこに打っても、あまりうまいこといかないということが分かり
下手に打つのはやめようということで諦めました。

ということで、現在我が茶室に打った釘は
花釘、無双釘、折釘、釜蛭釘の4本です。
花蛭釘は打ちませんでした。

さて、椿を自前で用意したいと何本かチャレンジしましたが
温暖化しているとはいえ、やはり軽井沢での地植えは難しいようです。
白玉の大きめの苗木は鉢植えのままにしておいたので
お正月明けに慌てて室内に取り込んでせっせと水をあげていたら
新しい葉がたくさん出てきたので、来季の花を期待できるかもしれません。
うまくいくことを祈るばかりです。

それとは別に、先日近所の産直に小さな鉢植えの椿が何種類か出ていたので
嬉々として2種類(友の浦と曙)買ってきました。
こちらにもせっせと水をあげていましたが、曙はすぐにダメになってしまいました。
友の浦の方は、ようやく一輪、こんなに可愛らしい花をつけてくれ
嬉しくて切って入れたいなーと思ったものの、まだ短い。
来年までぐっと堪え、成長を待ちたいと思います。

この鉢は、うまく育てられるといいなと思います。