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マドモアゼル・ユリアさんから調和とバランスを学ぶ


家族の大切な記念写真のプロデュースをお願いした
着物スタイリストとしても活躍するマドモアゼル・ユリアさんをお招きし
着物を着る上での「調和」「バランス」を学ぶ研究会を開催しました。

様々な分野で活躍されているユリアさんは
その審美眼、美意識、探究心から
いつも魅力的な発信をされています。

私自身が着物を着る上で大切にしたいもののひとつに、ヘアセットがあります。
せっかく素敵に着物を着ていても、ヘアのバランスが悪いと勿体無い。
ユリアさんも、「着物を着る上で、ヘアが完成度の50%を締める」とおっしゃっています。
とても共感します。


恐縮してしまうほど格の高い装いでお越しくださったユリアさん。
社中の皆さんも、その洗練された装いに学ぶ意欲が高まります。

午前中は主に座学。
ここでは、着物と帯の合わせ方、ユリアさんご自身の補正の選び方、
最新の便利グッズ事情、色合わせを学ぶ上でのヒント、茶の湯に向く着物を選ぶ上で
考えること・・・など多岐に渡りお話しいただきました。

ご自身でプロデュースされた帯をはじめ
お持ちいただいた数々の帯。
リサイクル市場での帯選びのポイントも教えてくださいました。
その日に行く場所はどこなのか、誰に招かれているのか、自分の立場はどういうものなのか、
そういったことを考えた上で、季節を取り入れた装いにしていきます。
ユリアさんの着物選びに品格が宿るのは、教養に裏打ちされた調和を意識したものだからなのです。

「こうするといい」
と言った最適解を安易に示すのではなく、「考え方」を示してくださったことは
非常に参考になったと思います。
お弟子さんからも次々と質問が出ましたが、丁寧にお答えいただきました。
特に多かった質問は、


「お母様やお祖母様から譲り受けた着物にどういった帯を合わせたら
今様にアップデートできるか」

というものでした。
ユリアさんは、「セットで譲り受けたものをそのまま着ると、その時代になってしまうので気をつけてほしい」とアドバイスをくださいました。
私個人的には、茶の湯で着るとなると立ったり座ったり、にじったりとかなり動きますので
自分の寸法にしっかり合わせた方がよく、
そうなると、果たしてその着物が仕立て直しにかかる、なかなかの料金を掛けてでも
直す価値があるのかどうか。
それは、「自分が本当に好きかどうか」も含めて、まずは見極めなくてはならないと思っています。
よほど良い着物をお持ちだった場合は運が良い!ということになりましょうが、
厳しい目で見ると、案外自分の選別で残らないものかな、と。
(特に茶の湯の着物の場合は・・・)


お昼休憩を挟んで、午後はヘアセットについて学びます。
この日のユリアさんのヘアも、慣れないホテルのお部屋でご自身でセットされていました。
驚きです・・・!

美容室に行く場合も、オーダーの仕方が難しいという方がいらっしゃいます。
そんな方にとっても、どのように和髪がつくられていくかを知っていると
ニュアンスを伝えやすくなりますね。

実際にモデル(娘)で実演していただきました。
毛たぼ、逆毛は必須で、これは練習あるのみですね。

これは、上下に分けた上部だけに毛たぼが入っているバージョンです。
ちなみに髪は巻いていません。
着物は、洋服よりも体にボリュームが出やすい分、
頭部もそれに合ったボリュームがあると良いバランスになります。

ただ髪をひとつに結いて、くるくるとまとめたヘアセットをよく見かけますが
(最近は和装の雑誌などでもよく見かけます・・・)
あれは細い身体の方や浴衣ならバランス取れるかもしれませんが
普通の着物なのに小さくまとめてしまうと、働く前提の従業員に見えてしまったり、
貧相で老けた印象になってしまうことがあります。
それは残念なので、優雅にしたいですね。
髪がショートカットの方へのアドバイスもいただきました。

こちらは、上下共に毛たぼが入っているバージョンです。
素人には一番難しい、毛先の処理の仕方も実演してくださいました。

基本的に茶の湯では、バレッタを含む髪飾りは使用しませんので
毛先の処理が特に難しいのです。
下記にリンクした細かいネットを使うと、不器用さんでもやりやすくなりますよ。
毛たぼにも色々と種類がありますが、
色も含め、まずは試されるといいかもしれません。




器用になんでもできてしまうように見えるユリアさんですが、
最初はヘアセットもすごく時間がかかったりうまくできなかったのだそうです。
何事も練習あるのみですね。

研究会の後に、ユリアさんがご自身のYouTube「ゆりあの部屋」で
セルフヘアセットの動画をいくつか挙げてくださっています。
研究会前に打ち合わせをした際、私がリクエストしたのは
「顔周りのセット方法」でしたが、コツをギュッと凝縮した動画になっていて
とても参考になります。
(とはいえ、すぐにできるようにはなりません。私も現在練習中!)

私含め、今回参加することができた社中の皆さんからは
本当に生きた知識を教えていただけて、参考になったというお声が多数でした。
その都度質問させていただけるのは、少人数の研究会ならではでした。
(参加が叶わなかったお弟子さんには、後日できる限りお伝えするつもりです)

また、着物に対して高いハードルを感じていた方からも
「着物を着てみたい」
「楽しみができた」
という声が上がり、研究会後のお稽古では
「早速着物を買いました!」
という報告も受けました。

私が主宰する tea journey が20周年を迎える年に
皆でお祝いをしようと計画しているのですが、そこには着物で集まる予定となっており、
そこが目標になっているお弟子さんが大勢いらっしゃいます。
今回楽しく学ぶ機会をいただき、これからそれぞれ自主練を頑張って行くことになりそうです。

貴重な機会を、ありがとうございました。